【広智山 大乗寺】本堂・山門・鐘楼堂改修工事静岡県御殿場市

250年という長い年月の間多くの自然災害を乗り越えてきた本堂の姿をくずすことなく、また近い将来来ると思われる東海地震に対しての修復・保存。

【本堂】構造的な修復が終了し、内部の造作各所が仕上げの段階に入り、 新しい本堂の姿が徐々に見えてきました。

【山門】大屋根のそのままの状態で移動し、屋根下の部分を調査・修復を行い、元の姿に戻す作業。

【鐘楼堂】最初にすべて解体し、調査を行い修復・保存・補強工事を行い、平成12年11月完成。

広智山大乗寺は明和8年(1771)〜文化4年(1807)に長期間をかけて再建された。
建築には地元大工の手によって行われ、寛政8年には平之内大隈流が造作に入り、最後に諏訪立川流によって欄間彫刻が納められている。
その後、静岡県東部にも大きな被害をもたらした関東大震災の時も、本堂:山内鐘楼堂は倒壊することはなかった。
昭和44年には地元大工の手によって、屋根を茅葺きから銅板葺きにして改修されて以来の大規模改修を、近い将来くると思われる東海地震を考慮した、修復、保存を諏訪大隈流の(株)石田組
によって行った。

床面積/296.3(89.79坪)
構 造/木造
竣 工/平成11年3月

本堂構造
改修前
改修後
基礎
礎石造り
現状
サワラ・ケヤキ
根継ぎ柱4本・ラオス桧・ケヤキ
虹染
ケヤキ
現状
廊下構造材
桧・杉
米ヒバ
廻廊
ケヤキ
アバ
内外仕上
改修前
改修後
屋根
銅板瓦棒葺き
現状(一部差替え)
漆喰仕上
耐震壁仮設のうえ復旧
カーペット
タタミ 60mm
大縁 ケヤキ
調整復旧