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おそらく昭和初期に開拓されたであろう、ここ長野県諏訪市角間新田の石積みの美しい棚田の片隅に、ほんの十数年前には、諏訪のいたるところに見られた建物と風景を再現してみたいという思いで建築された建物です。
材料もできる事なら地元材を使いたい。それも工業化されずに捨てられる運命にあるもの(たとえば曲り、節くれのあるもの)を使用すること。
また、あちらこちらの新築と同時に発生する旧住宅の廃材。その中で使えるもの(古材、古い建具,等々)は再利用したい。
そんな思いがなんとかまとまり、民家型住宅となりました。
また外部の風景と建物の調和の為、敷地内には、ミズナラ、栗、山紅葉などの雑木を植え、背後の山々と共に移り変わる四季を楽しめるよう考えました。
高気密、高断熱というような、生産する側の論理だけでの住まいではなく、生活者が、何十年も住んで感じる木や壁の呼吸、自然の温かさや涼しさを知って欲しいと考えております。
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